愛知県高等学校教職員組合:『教育基本法「改正」法案の成立に断固抗議をし、日本国憲法の精神にもとづき教育を推進することを訴える』(声明)
2006年12月15日 愛知県高等学校教職員組合(愛高教)
本日、参議院本会議は、現行の教育基本法を事実上廃止し、全く新しい法律にする政府提出「教育基本法案」を可決・成立させた。慎重審議を求める多くの国民の声を無視し、採決を行ったことに対して、厳しく抗議する。
現行の教育基本法は、戦前の教育に対する強い反省に立ち、平和と民主主義を求める日本国憲法の精神を体現して制定された教育の憲法である。制定から60年、日本国の根本法として、数々の教育政策の誤りの被害を最小限に食い止め、教育の自由を守ってきた教育基本法を失うことは、許されないことである。
政府「改正」案は、「教育基本法」という名前であるが、現行教育基本法とは全く異なるものであり、日本国憲法ではなく、自民党新憲法草案の精神にもとづき作成されたものである。このことは、今国会の論議の中で、文部科学大臣が答弁している。
今後、「教育基本法」に関連する法律(33本)、政令、省令、学習指導要領の改正が行われるが、日本国憲法の精神・理念に基づいて行わなければならない。また、教育基本法の「改正」を具体化する法制化、行政が、展開していくことになるが、「改正」の問題点が次々と現れてくることは明らかである。
現行教育基本法の理念を実現した教育こそ、父母・国民の願いに一致した、子どもたちを大切にする教育である。私たちは、「教育基本法」の再改正を求めるとともに、日本国憲法の精神に基づいた教育の実現をめざすものである。
【添付ファイル】
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