「子どもたちを大切に…いまこそ生かそう教育基本法」全国ネットワーク:『教育基本法の理念を生かす歴史的なとりくみを 力あわせて未来に引き継ごう』(談話)
2006年12月15日 「子どもたちを大切に…いまこそ生かそう教育基本法」全国ネットワーク(教育基本法全国ネットワーク) 事務局長 山田功
みなさん、政府・与党の「改正」案は臨時国会の最終日、12月15日についに強行採決されました。
しかし中教審答申(03年3月)以来、政府・与党がいくらタウンミーティングなどで教育基本法「改正」促進の世論を偽造しようとしても、それは果たせませんでした。結局、審議をすればするほど、この「改正」は子どものためではなく、政府・与党が勝手に都合のよい教育を行うための「教育の国家統制法」作りでしかないことが明らかになり、まさに大儀を失したものとなりました。
今回の「改正」の強行は、逆に59年前に誕生した教育基本法の本当の値打をあらためて多くの国民に再発見させることになり、改悪ではなく「いまこそ教育基本法を生かすときだ」という、市民と教職員、研究者、民主団体などによる、歴史的な連帯のとりくみを誕生させていきました。
全国の教職員組合、労組・民主団体などの全力での立ち上がりに加えて、新しく私たちの全国ネットワークや「教育基本法『改正』反対市民連絡会」などが立ち上がり、「多彩な意見広告」の会など市民レベルの共同が芽生えました。さらに12・23日比谷集会(03年)に端を発して「教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会」が生まれ、組織の違いを超えた共同が全国で発展しました。最重要段階では1日共闘を試みたヒューマンチエーンのとりくみが創出されました。研究者の中からは、「教育基本法『改正』情報センター」や、教育関連15学会のシンポジウム、民間研究団体のとりくみがひろがり、また「学校に自由の風を」などの草の根からの運動等々、個性あふれる諸活動が生み出されました。参議院審議の最終盤では、みんなが呼応しあって、�狷�替わり�瓩農擇賁椶量気す餡饒綾顕颪�組織され、これが結果として相乗効果を挙げるとりくみになるところまできました。
こうした国民の声の結集と、政府の「やらせ」タウンミーティングは、まさに好対照で、「改正」案の強行が国民と完全に乖離して行われたことを鮮明にしました。
「改正」案の成立の後、教育現場の厳しさが増すことが予想され、それが憲法改悪にまで繋がっていく危険性も強まるでしょう。だからこそ「私たちは何をすべきか」をともに考えあう機運が、逆にいま大きく発展してきたと感じています。
すでに各方面から、共同して
第1に、違憲の立法であることを明らかにしよう
第2に、国民的な合意を欠いた、教育の世界では許されない手法での立法であったことを明らかにしよう
第3に、教育関連法の「改正」や、教育振興基本計画によって教育破壊がより深刻化することを明らかにし、教育内容の権力統制や、格差拡大の学力テストには共同して立ち向かおう。
第4に、憲法改悪反対のとりくみに今回の教訓を生かそう
などの意見が全国ネットワークに寄せられています。
全国のみなさん
「改正」法が通っても、憲法や国際法(子どもの権利条約など)は生きており、「一人ひとりの子どもを大切にする」教育の理念は、厳然として生き続けています。戦後の教育基本法に結実された教育の理念は、人類が見出した宝物であり、いかに政治権力が法文から消去しようとも、その真理性についてまで抹消することは不可能です。平和と人間の尊厳を大切にする教育実践は、ますます重要になるでしょう。そのためにも、例えば弁護士の中から、「改正」法成立後でも教育の不当な権力支配を許さず、これを排除していける�爛泪縫絅▲襪虜鄒�を�瓩箸寮爾盻个討い泙后�
困難なときこそ「絶望せず、希望を持ち続ける」ことの大切さは、人類が何度も体験してきた教訓です。
今回の大運動から貴重な教訓を学びとって、明日からのとりくみを豊かに発展させる、その準備をすぐに始めようではありませんか。これまでのご協力に心から感謝し、さらに未来に向けて前進するために共同しあうことを、心からよびかけます。
【添付ファイル】
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