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「『分権改革日本』全国大会」は、全国知事会など地方6団体が主催し、地方分権改革の推進を求めるために開かれたもので、都道府県知事、市町村長など1万人が参加しました。この日の宣伝行動は、自治労連、郵産労、全労連などと共同で実施したもので、約50名が参加しました。 ※配布したビラは下記でダウンロードできます。 「分権改革日本」全国大会に、ご参加のみなさん 地方に財源を移し、分権をすすめることは本来大切なことです。しかし、小泉内閣による「三位一体の改革」によって、地方交付税が縮減され、国庫補助負担金制度の縮減・廃止にともない、地方の財政は危機的状況にあります。義務教育費国庫負担制度の廃止が地方六団体の「総意」であるといわれていますが、廃止されれば、さらに地方財政に大きな打撃を与えます。地方交付税削減をうけて地方への予算が減らされれば、特に財政力の弱い地方などで、義務教育の予算がしわ寄せをうけることにつながります。憲法と教育基本法には「教育を受ける権利」と「教育の機会均等」が明確に規定されており、これらを保障することは国民に対する国の義務です。義務教育費国庫負担制度は、国が国民に対する義務を果たすための大切な制度です。みなさん、義務教育費国庫負担制度の堅持を訴える私たちの運動にご理解をお願いします。 一般財源化された場合は、40道府県で財政悪化 義務教育費国庫負担制度の廃止に伴う税源移譲額がどうなるのか、文部科学省の試算によれば、その額は、ほぼ都道府県の財政力に比例し、上位の東京都+101.8%、愛知県+28.4%など7都県でプラスになるのに対し、下位の高知県−45.8%、沖縄県−44.7%など40道府県でマイナスとなります(文科省試算)。都道府県の財源不足額が、地方交付税により調整されても、自治体の財政能力の格差は拡大し、ナショナル・ミニマム確保の制度的保障がない限り、義務教育費の財源措置に連動し、その教育条件整備が、低財政自治体ほど困難になるのは自明です。強い自治体がますます有利になり、弱い自治体は低い水準の状態が余儀なくされます。教育の地域格差をうむ「制度」の廃止は許されません。◆◇◆国の責任による30人学級の実現を◆◇◆ 国が少人数学級実施に向けて動き出す! 5月10日に開催された中央教育審議会義務教育特別部会は「少人数学級を実現するための定数改善が必要」と意見が一致しました。その中央教育審議会の要請をうけて、文部科学省は小・中学校の学級編制基準を見直すために、調査研究協力者会議を設置して検討し、6月までに結論を出すとしています。この背景には、みなさんの努力による自治体裁量の少人数学級の前進と定着があります。 私たちは16年間「30人学級の実現を」と、全国3000万署名にとりくみ、国会に3億4千万筆の署名を提出してきました。引き続き、みなさんと力をあわせて、国の責任による30人学級の実現をめざし、運動をすすめます。 義務教育費国庫負担制度が廃止されれば… みなさんの努力で全国に広がった少人数学級ですが義務教育費国庫負担制度が廃止されれば、どうなるのでしょうか。財政難に直面する自治体が多い中での教育費の他への流用、また税源移譲で地域格差がうまれることによる全国的な教育水準の崩壊が懸念されます。各地方自治体の努力によって実施されて来た少人数学級は、財政難の中であともどりせざるを得ない事態となることが予想されます。ご一緒に、力を合わせて、国の教育予算を増やしましょう! 国の教育費は、1980年代以降の「行政改革」「構造改革」のもとで約20年にわたり長期低落しており、その削減は限界を超えています。ちなみに、1981〜1990年度間に公教育費(決算)の対GDP比は、5.76%から4.50%に急低下し、その後も90年代は横這いのまま、2001年度も4.80%にとどまり、1981年度比で1%も低い水準が続いています。また、国際比較では、公財政支出の学校教育費の対GDP比は、2000年に日本3.5%であり、OECD加盟国平均4.8%より1.3%低く、30か国中最下位です。小泉内閣の「構造改革」によるこれ以上の教育費の削減は教育に多大の障害、困難をもたらすばかりでなく、経済財政の発展にもブレーキとなることは必至です。 今、世界の主要国や国連機関は、21世紀を「知識中心の社会」と展望し、「教育最優先」を旗印に、公教育費増額を基本とする教育改革をすすめています。みなさん、全国の父母・教職員と力を合わせて、子どもたちの教育予算を増やすよう、ともに頑張りましょう。 【添付ファイル】 ⇒配布したビラの(PDF238KB)のダウンロードはコチラ!
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