【要請】2005/07/28
『侵略戦争賛美、憲法「改正」に誘導する教科書の採択に抗議し、撤回を求めます』
全教は、東京都教育委員会に対し２８日、「侵略戦争賛美、憲法「改正」に誘導する教科書の採択に抗議し、撤回を求めます」との要請書を送り、「つくる会」教科書の採択への抗議と撤回を求めました。
この要請は、２８日午前、東京都教育委員会が２００６年度から都立中学（都立中高一貫校）と都立養護・ろう学校中学部（ろう学校、肢体不自由養護学校、病弱養護学校、青鳥養護学校梅ヶ丘分校）で使用する歴史教科書および公民教科書について「つくる会」教科書を採択する決定を行ったことに対して行われたものです。
２００５年 ７月２８日
東京都教育委員会委員長 木村 孟様
全日本教職員組合
中央執行委員長 石元 巌
侵略戦争賛美、憲法「改正」に誘導する教科書の採択に抗議し、撤回を求めます
本日午前、貴教育委員会は、２００６年度から都立中学（都立中高一貫校）と都立養護・ろう学校中学部（ろう学校、肢体不自由養護学校、病弱養護学校、青鳥養護学校梅ヶ丘分校）で使用する歴史教科書および公民教科書について「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバーの主導のもとに編集された扶桑社発行の教科書を採択する決定を行いました。
「つくる会」の歴史教科書は、侵略戦争を賛美し、「戦争は正しかった」と教えようとしている点に最大の問題があります。また、「つくる会」の公民教科書は、憲法改悪に誘導するものとなっています。このような、歴史の真実をゆがめ、侵略戦争を賛美する教科書は、憲法・教育基本法の平和主義・国際協調の原則に背き、教科書として適格性を欠いています。
各学校の子どもたちの実態をよく知る教職員や、学校の意見を十分聴き取ることをせず、多くの都民・国民の危惧や反対の声を真摯に受け止めることもせず、まして十分な論議をすることもなく、強引に、一方的に教科書採択を決定した貴教育委員会の姿勢は、子どもと教育に責任をもつ機関としてきわめて不適切であると考えます。
私たちは、子どもたちが世界に向かって堂々と胸をはって生きていくためにも、歴史の真実をゆがめ侵略戦争を賛美する教科書の子どもと学校への押しつけを認めることはできません。
貴教育委員会が、今回の決定を撤回し、再検討されることを強く要請します。
以上
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