【声明】2005/12/26
『教職員定数1000人削減の2006年度政府予算案に抗議する!――30人学級実現のための新定数改善計画の策定に向けて、国民的な大運動の展開を――』
2005年12月26日 全日本教職員組合 中央執行委員会
12月24日、政府は、文部科学省が概算要求していた第8次公立義務教育諸学校教職員定数改善計画(以下、8次定数改善計画)初年度分の1000名改善をおこなわず、定数削減をはかる2006年度予算案を閣議決定しました。これは、今年度で完結する第7次定数改善計画の活用も含めて45道府県に広がった到達点をふまえて、子どもたちにゆきとどいた教育をすすめるため、2006年度から30人学級実現にむけた新たな定数改善計画を、と願っていた子どもたち、父母・国民を裏切るものであり、深い失望と強い怒りを表明し、断固抗議するものです。
教職員数の実質的な改善をおこなわず、削減に踏み込んだのは、定数改善計画がはじまった1959年以来、初めてのことです。今回の決定に至る背景には、義務教育国庫負担率の3分の1への引き下げ同様に、財界の強い圧力とその意向を受けた小泉「構造改革」路線によるものであることは明らかであり、この流れを変えるたたかいが国民的な重要課題となっています。
しかも、12月16日に交わされた総務、文部科学両大臣の事前協議において、第8次定数改善計画をおこなわないことを合意しており、文部科学大臣の責任も厳しく問われなければなりません。同時に、政府・与党は、子どもの数の減少に伴う教職員の定数減を上回る「純減」をさらに求めるという重大な方向を示しており、断じて許せません。このようなことをすれば、子どもと教育にはかりしれない困難をもたらすことは、火を見るよりも明らかです。
予算案全体については、全教は今後、批判、分析をおこない見解を明らかにしますが、とりわけ、子どもと教育にかかわる今回の教職員削減計画という重大な問題について厳しく抗議するものです。
同時に、政府予算案の審議がおこなわれる通常国会にむけた運動を強めるとともに、広範な父母・国民とともに、何よりも子どもたちの強い願いであり、圧倒的な父母・国民の教育要求である30人学級実現のための新たな教職員定数改善計画を、政府・文部科学省の責任で策定させ、実現させるまで全力をあげてとりくむものです。
以上
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