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(参考)【アピール】2006/05/24 
『―教育基本法に関する特別委員会での実質審議開始にあたって―6・7国民集会を成功させ、国民的なたたかいで教育基本法改悪法案の今国会成立を阻止し廃案に追い込もう』

2006年 5月24日 教育基本法の改悪を許さない各界連絡会(代表・全国労働組合総連合議長 熊谷 金道)

 
 「教育の憲法」である教育基本法が、いま重大な局面を迎えています。
 政府・与党は「教育基本法に関する特別委員会」の審議を強行し、会期延長を視野に、あくまで今国会で成立させる構えを見せています。
 一方、この間の世論調査では、7割を超える国民が「今国会の成立にこだわらず、十分時間をかけて議論すべき」(5/16のNHK調査で77%、5/23の朝日調査で73%)と答えました。3年間にわたって密室審議を続け、1カ月に満たない審議で法案を成立させようとする与党のやり方に、厳しい批判が集中しています。野党も一致して今国会での法案成立に反対するなど、成立阻止の条件が広がりつつあります。
 そうした中で、教育基本法を守る国民的な運動を推進するために「教育基本法改悪を許さない各界連絡会」が5月11日に結成されました。全労連が呼びかけ、はば広い中央の諸団体や労働組合、市民団体が参加しています。
 全国のみなさん、改悪反対の声を職場・地域からあげ、法案の今国会での成立を阻止し、廃案にすることをめざして全力をあげましょう。6月7日の「教育基本法改悪阻止国民集会」を成功させ、9日の全国一斉宣伝行動に決起しようではありませんか。
 
 教育基本法は、侵略戦争の反省のうえに、「戦争しない・軍隊持たない」と高らかにうたった憲法の理想を教育の力で実現し、新しい社会をつくることをめざして制定されたものです。政府の改悪法案は、この性格を根本から転換させ、憲法との関連を切断するとともに、「国民のための教育」を「国家のための教育」に変え、「戦争する国」を担う人づくりをめざそうとしています。
 そのため、教育の目標に愛国心、道徳心など多くの徳目をかかげ、「戦争する国」をも愛することを子どもたちに強制しようとしています。そればかりか、国家が「正しい日本人像」を示し、国家にとって望ましい態度を学校や家庭、地域とあらゆる場所で強いることをねらうものです。このことがいかに重大な事態を招くかは、「日の丸・君が代」の教育現場への強制の現実が明らかにしています。
 また、法案は、国家の不当な教育支配を厳しく禁じた現行法を根本から改め、国が法で命じるとおりの教育を強要する道をひらきました。教育振興基本計画を通して、時の政府が教育をほしいままに支配する道をつけようとしています。私たちはこのような改悪を断じて許すことは出来ません。
 
 みなさん、教育基本法を守るたたかいはまさに、戦後の出発の原点である憲法の精神を守るたたかいです。改悪勢力は教育基本法改悪を憲法9条改悪に連ねようとしています。教育基本法改悪反対の動きを憲法改悪反対の流れと合流させ、国民的な一大運動に発展させましょう。全国各地で広がる教職員組合や労働組合、市民団体との共同を広げましょう。そして、医療制度改悪法案、共謀罪、憲法改悪のための国民投票法案等、悪法阻止の運動としっかり結合しましょう。歴史的なたたかいを通して国民の良識と平和への願いを集め、今国会での成立を阻止し、必ず廃案に追い込もうではありませんか。心から訴えます。




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