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【NEWS】2006/06/07
運動と国民世論が今後の動向を決める ▼連日の特別委員会開催される ▼国民の常識とかけ離れた特別委員会審議 ▼教育についての国民討議を一気に広げよう

◆連日の特別委員会開催される

 先週も4日間、今週も4日間連続して、教育基本法特別委員会が開催されています。 「すでに40時間も特別委員会審議を行った」「継続審議とした場合でも、次期国会で確実に成立を」などの発言も聞かれるようになりました。改悪推進勢力が、なりふりかまわず法案成立をめざしてあらゆる手立てを講じていることははっきりしています。
 同時に、国会で圧倒的多数を有する与党が、教育基本法改悪法案、改憲手続き法案、共謀罪法案、医療改悪法案の悪法4法案を成立させることができず、国会最終盤にあたってなんとか医療改悪法案だけでも成立させることに力を集中せざるを得なくなった背景には、間違いなく国民の世論と運動があることもとても重要です。
 改悪法案が「ガラス細工」であること、秋には首相も、内閣も変わることがはっきりしていること、参議院選挙が次第に近づいてくることなどを考えると、仮に継続審議になった場合でも、事態は廃案の可能性や、一層の修正改悪の可能性も含めきわめて複雑に推移することが予測されます。
 今後の動向を決めるのは、国民の運動と世論です。

◆国民の常識とかけ離れた特別委員会審議

 特別委員会審議を傍聴した人たちからは、「とてもわかりにくい」との感想が多く寄せられます。45人の委員のうち、共産党の委員はたった1人、社民党の委員も1人だけです。右翼改憲の日本会議国会議員懇談会に参加する自民党や民主党の委員は、過半数を大きく超えています。
 「与党案も民主党案も大きな差はない。歩みよりは可能だ。」「教育勅語を参考にして、新しい道徳律を」「心を育てるには形から入ることが大切だ」「『不当な支配に服することなく』の条項が戦後教育を破壊した」などと、国民の常識からかけ離れた「教育論議」が、自民党・公明党とともに、民主党の委員からも繰り返し展開されています。
 しかし数少ない委員の奮闘で、「愛国心」を含む徳目を「教育の目標」として法律で定めることは教育の条理に反すること、国家権力が教育内容と方法に無制限に介入する違憲の法案であること、政府は全国一斉学力テストなど子どもたちを一層競争に追い立て「できる子」「できない子」に振り分ける教育をすすめようとしていること、憲法9条改悪と一体の「戦争をする国の人づくり」を目指す改悪であることなどの問題点が一層鮮明になっています。

◆教育についての国民討議を一気に広げよう

 特別委員会の論議が国民の常識とかけ離れていることとともに、かつてなく教育をめぐる国民的な論議が広がっていることは重要です。この国民の教育論議は、教基法改悪の動向を左右するだけでなく、現在の教育の困難を打開し、未来の教育を切り開く力をもっています。
 私たちは改悪法案の今国会廃案を目指して奮闘します。同時に継続審議の可能性が高まる中、この夏の時期を、子どもたちと日本の未来にかかわる法案の重大な問題点を国民に大きく知らせるとともに、日本の教育のあり方をめぐる歴史的な国民的討論の時期とし、豊かな教育の未来と憲法改悪を許さぬ壮大な力を築く時期とするために、全国に大きく広がったたたかいを一層発展させるために全力をあげましょう。
 

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