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【NEWS】2006/10/12
「教育再生会議」の設立を閣議決定 ▼財界直結、官邸主導の「教育改革」を推進 ▼「民間が草の根から教育再生を支える」と日本教育再生機構が発足

◆財界直結、官邸主導の「教育改革」を推進

 10日の閣議で「教育再生会議」の設置が決められました。首相は、閣議で「美しい国日本を実現するためには時代を背負って立つ子どもの育成が不可欠であり、教育再生を国政の最重要課題として政府一体で取り組む」と強調、経済財政諮問会議のような組織をめざしています。文部科学省や中教審さえ飛び越えて、官邸主導で財界や安倍首相の提唱する「教育改革」を推進する機構になるのでないかと危惧されます。
 座長にはノーベル化学賞受賞者の野依良治氏が就任。会長を含め委員は17人、政府からは首相、塩崎長官、伊吹文科相が入り、山谷えり子首相補佐官、公明党の池坊文科副大臣も出席します。来週にも初会合を行い、月2回のペースで開催し、来年3月をめどに中間報告、来年度末をめどに最終報告を取りまとめる予定です。塩崎官房長官は記者会見で「首相からはスピード感を持って結果を出すべきだとの指示がある。結論が得られたものから出していく」と発言しており、まとまったものから官邸主導で「教育改革」をすすめていくことが予測されます。
 委員には、財界と安倍首相の意向を反映するメンバーが多数入っています。野依氏は元中教審委員、国の文教行政に深く関わってきた有識者です。河合隼雄元文化庁長官は、「野依さんとは文部科学省の会議でよく一緒になり、不思議に意見が一致するので面白いと思っていた」と語っています。委員の葛西JR東海会長は、首相を囲む経済人の集い「四季の会」の中心人物、首相のブレーンの一人と言われ改憲論者です。演出家の浅利慶太氏は教基法見直しを提言した「教育改革国民会議」の元委員。白石東洋大教授は、政府の「規制緩和・民間開放推進会議」の委員で教育バウチャー制度・学校評価制度などに積極的な人物、門川大作元京都市教育長は、学校評価制度など、トップダウンで「教育改革」をすすめてきました。
 文科省や中教審との関係が取りざたされていましたが、閣議後の記者会見で伊吹文科相は、「家庭のしつけの力や地域の教育力の再生は文部科学省だけではできない」「これまでの惰性に流されず、再生会議と協力して積極的、謙虚に教育再生に取り組んでいく」と発言しました。
 一方、自民、公明両党は、「政府の教育改革を後押しする」ことをねらいに、近く与党の教育再生協議会を設置することを11日の両党の幹事長、政調会長、国対委員長の会議で決めたことが伝えられています。
 

◆「民間が草の根から教育再生を支える」と日本教育再生機構が発足

 安倍首相に近い学者などでつくる「日本教育再生機構」が、10月22日に東京・六本木で開催する「タウンミーティング」で正式発足すると伝えられています。代表は、「新しい歴史教科書をつくる会」元会長であり、安倍首相のブレーンとされる八木秀治・高崎経済大教授が勤めます。教育問題にかかわる保守系団体のネットワーク作りと、教育関連の調査・研究が目的だと言います。
 設立趣旨では「安倍政権の教育再生政策の趣旨に賛同し、民間の立場から実現に向けた支援」「教育再生に期待する国民の声が大変参考に」などと記し、八木代表は「政権と一体になるのではなく、草の根運動が政権を動かし、教育再生につなげたい」と述べています。
 協賛団体には、全日本教職員連盟、日本私立中学高等学校連合会、日本青年会議所、モラロジー研究所、倫理研究所、日本を美しくする会などが名を連ねています。
 
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