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【NEWS】018 2007/05/15

中央公聴会で、全教米浦委員長公述人に

◆各地での宣伝活動の強化を

 与党は参議院本会議において改憲手続き法案の採決を強行した後も、引き続き衆議院「教育再生に関する特別委員会」を連日開会し、何としても今週中に衆議院を通過させようと躍起になっています。14日の地方公聴会に続いて、15日は午前中参考人質疑、16日は中央公聴会を午前9時から12時まで行います。
 中央公聴会の公述人として短時間の公募に、全教米浦委員長が応募し選ばれました。公述人は、米浦委員長のほかに与党公述人として木村孟氏、山際隆氏、野党公述人として穂坂邦夫氏、田中孝彦氏が意見陳述します。多くの傍聴を呼びかけます。また、全教・教組共闘・子ども全国センター・教育基本法全国ネット共催で「教育改悪3法案は廃案に5・16中央行動」が、全国に呼びかけて行われます。これと呼応して各地での宣伝行動、抗議FAX、署名などのとりくみの強化が求められます。

◆文部科学省の「是正措置」は、教育委員会を萎縮させる―参考人質疑で―

 5月15日、「教育再生に関する特別委員会」で参考人質疑が行われました。特別委員会では、教育委員会制度を中心にして、門川大作氏(京都市教育委員会教育長)、新谷信子氏(前東広島市教育委員会教育長)、市川昭午氏(国立大学財務・経営センター名誉教授)、中嶋哲彦氏(名古屋大学大学院教授、犬山市教育委員会教育委員)の4人が意見陳述を行いました。参考人質疑では、大きく以下の点について明らかになりました。
 第1に、今日の教育困難を打開するうえでは、なによりも教職員の増員こそが必要だということです。この点については、すべての参考人から、新たな定数改善計画の策定などの要望が相次ぎました。第2に、教育委員会に対する文部科学省の「是正措置」について、その必要性は非常にあいまいであるばかりか、その危険な本質がはっきりしました。社民党議員の「具体的にイメージするとなにか」という質問に対し、賛成派の参考人も具体的に述べることができず「伝家の宝刀は必要だ」などの抽象論に終始したのに対し、中嶋哲彦氏からは全国一斉学力テストでの経験などをもとに、「それは教育委員会に対する介入の根拠となるばかりか、存在するだけで教育委員会を萎縮させる」ことが明らかにされました。
 また、父母・地域住民とともに地域の実情に即した教育を実践できるよう、教育委員会の自主性を確保することが求められていることが明らかになるなど、今回の地教行法改悪のもつ問題点がいっそう浮き彫りになりました。

◆地方公聴会で「3法案」に対して積極的賛成意見聞かれず

 14日、衆議院教育再生特別委員会の地方公聴会が富山・松山で行われました。全教はそれぞれに傍聴者を派遣し、意見陳述の中身に注目しました。どちらの場所も、意見陳述者は市長、教育委員長、私学高等学校校長でしたが、3法案に対しての積極的賛成意見は聞かれませんでした。また民主党案である「教育委員会の必置規定を見直す」ことに対して、「市長としてそこまではできない」とどちらの市長も答えています。地方公聴会が始まる前には、松山は愛媛県民各界連絡会・教育と子どもを守る会20人で、富山は富山高教組のみなさんと宣伝行動をし、3法案の問題点を市民に訴えました。
 
 
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