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全教のとりくみ
【教研】2008/08/23
シンポジウム『こんな先生だったらいいな―教員免許更新制でいい先生が育つの?』を開催!
教員免許更新制でいい先生が育つの? 【新聞全教 NO,358 より】 
 
 「つどい」3日目の23日夜、教員免許更新制の問題点、求められる教師像を明らかにすることを目的に、シンポジウム『こんな先生だったらいいな―教員免許更新制でいい先生が育つの』が開催されました。


教育活動通じてこそ高められる教育力量 
 
 シンポジストの土屋基規 近畿大学教授は、「教員としての専門性の維持・向上という文科省のねらいに照らしても、その効果が得られるか疑問」「校長、教頭、主幹教諭、指導主事などはなぜ、更新しなくてよいのか」などの問題点を指摘しました。
 また山崎雄介 群馬大学准教授は、予備講習の経験を踏まえ、「周知期間が短すぎた。5週間連続の土日(土日のいずれか一方)設定はクラブ指導などに支障をきたした」などの問題点を指摘。また、受講者の評価、要望についてふれ、「講座の多様化、行政研修との整理統合、制度実施そのものへの批判などがあった」と報告しました。
 東辰也 京教組教文部長は、「教職員は集団的な教育活動を通じてこそ、個人としても、集団としても、教育力量を形成でき、学校の教育力を高めることができる。子どもたちや教職員から離れた研修を実施し、試験で評価するやり方は教育の条理を踏みにじるもの」と批判しました。
 伊東修子 新日本婦人の会・山科支部事務局長は、「いま学校に持ちこまれている文科省の施策は、おとなの論理にもとづくもの。子どもたちのしあわせにつながる教職員、父母の共同のとりくみをすすめたい」と発言しました。
 今西静夫 京都府職労元役員は、今後の課題として、①10年研修制度など現行の研修制度の見直し、②ペーパーティーチャーも含めた免許所持者への周知、③臨時講師の確保、④費用負担軽減などの条件整備、⑤早期退職を増大させないための激励の大切さをあげました。


埼玉の教員が京都で受講 
 
 フロアー討論では、参加者から「予備講習で計画・準備のずさんさが明らかになった」「定員の10倍にのぼる予備講習への応募があり、本当に受講できるのかとの不安が出ている」「免許所持者が減り、臨時教員の確保ができなくなるのでは」「埼玉の教員が京都で受講」「教員が本当に力をつけられる研修を大学実施できないか」などの発言が相い次ぎました。
 シンポジウムの最後にコーディネーターの山口隆「つどい」事務局長は、「教員免許更新制の重大な問題が明らかになった。『中止も含めて検討せよ』などと注文をつけるなど、マスコミの注目も広がっている。教育活動をすすめるうえで最も重要な教育の自主制の保障を1歩でも2歩でも前進させるために、共同のとりくみに全力をあげよう」と呼びかけました。



《関連項目》

■全教のとりくみ
【発表】2012/4/16,17 「教員免許更新制アンケート」を記者発表
【要請】2012/04/12 教員免許更新制の即時廃止を求める署名提出と文科省要請
【大会】2012/02/18~19 父母・国民とともに憲法に立脚した民主教育を 全教第29回定期大会を開催
【会議】2011/10/14 全教第43回中央委員会開催
【行動】2010/12/10 教員免許更新制、署名105,967筆を提出。「制度の見直しと切り離して廃止せよ」と要請 高齢者雇用にかかわる署名38,190筆も提出

■声明・見解・談話
【談話】2012/09/14 中教審「教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上策について」(答申)について教文部長談話を発表
【要請】2010/03/31 教員養成、教員免許制度の見直しに全教意見書を提出 ―― 教育の自主性、自主研修の尊重が、教員としての成長を保障する
【意見】2008/02/26 『「教育職員免許法施行規則の一部を改正する省令案及び免許状更新講習規則案について」の意見』
【意見】2007/10/24 『「教員免許更新制の運用についての検討経過(案)」に関する意見について』

■署名・ビラ・資料
【署名】2010/07/15 教員免許更新制の即時廃止を!―署名を大きく広げましょう
【署名】2010/02/26 ▼ご協力ありがとうございました。教員免許更新制の2009年度からの実施の凍結を求める要請署名は文科省に提出しました。
【資料】2008/07 『教員免許更新制凍結求める討議資料』

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